全国Q地図は、国土地理院がGitHubで公開している地理院地図のソースコードを利用して作成しています。そのため、地理院地図の豊富な機能全てがそのまま利用できます。
このページでは、地理院地図の機能と、全国Q地図が独自に追加した機能について説明します。
地理院地図の機能
全国Q地図では、地理院地図の全ての機能がそのまま利用できます。
例えば、以下のような機能です。
- 地図の重ね合わせ
- 2画面表示(並べて比較、重ねて比較)
- 計測(距離、面積)
- 作図・ファイルの読み込み・保存
- 印刷
- 断面図
- 自分で作る色別標高図
- 住所・地名・緯度経度による検索
- 画像として保存
- QRコード生成
- サイトへの埋め込み
地理院地図の機能の詳細については、国土地理院が公開している地理院地図 操作マニュアル(PDF)を御参照ください。
全国Q地図の独自機能
全国Q地図では、地理院地図の機能に加えて、以下の機能を独自に追加しています。
1. 他サイトへのリンク機能
右クリックからのリンク
地図上で右クリックすると、表示しているエリアをGoogleマップやYahoo!マップなど、他の地図サイトで開くことができます。
画面下部のリンクボタン
画面下部に表示されるリンクボタンからも、同様に他の地図サイトで現在表示しているエリアを開くことができます。Googleマップ、ひなたGIS、今昔マップなど、30以上の地図サイトへリンクしています。地図の比較や詳細の確認に便利です。
2. 中心座標の平面直角座標系での表示
地図中心の座標を、緯度経度だけでなく平面直角座標系(X座標、Y座標)でも表示できます。測量や土木関係の業務で平面直角座標系を使用する場合に便利です。
3. 自治体の地図サイトへのリンク機能
地図中心の位置に基づいて、その地点の自治体(都道府県、市区町村)の地図サイトへリンクしています。
この機能は、利用者の皆様からの投稿により維持されています。
4. FlatGeobuf形式(FGBファイル)での読み込み・書き出し
作図機能において、GeoJSONやKMLに加えて、FlatGeobuf形式(FGBファイル)での読み込みと書き出しに対応しています。
FlatGeobufは、地理空間データを効率的に取り扱うためのバイナリ形式のフォーマットです。GeoJSONと比較してファイルサイズが小さく、大規模なデータセットを高速に処理できるという利点があります。QGISなどのGISソフトウェアでも利用可能です。
5. 赤色立体地図等に利用している標高タイルをもとにした標高値の表示
地図中心の標高値について、表示中の赤色立体地図等に利用している標高タイルから取得した値を表示できます。国土地理院の標高データより高精度・高解像度のデータが利用可能です。
6. 断面図でのQ地図DEM1A標高タイルの利用
断面図の作成において、地理院地図の標高タイルに加えて、Q地図DEM1A標高タイル(航空レーザ測量による1mメッシュDEM)を利用できます。
Q地図DEM1Aは、国土地理院の基盤地図情報(標高)1mメッシュを全国Q地図で独自に標高タイル化したものです。航空レーザ測量による高精度な標高データを使用しているため、より詳細な断面図を作成できます。
7. 自分で作る色別標高図でのQ地図DEM1A標高タイルの利用
「自分で作る色別標高図」機能において、地理院地図の標高タイルに加えて、Q地図DEM1A標高タイルを利用できます。
標高の閾値(しきいち)と色を自由に設定できるため、目的に応じた色別標高図を作成できます。Q地図DEM1Aを利用することで、より詳細な地形の起伏を色別標高図として表現できます。
8. みんなのQ地図
「みんなのQ地図」は、利用者が自分で作成・公開している地図タイルを全国Q地図のレイヤとして追加できる機能です。
9. MapLibre Style Specification(style.json)によるレイヤの読み込み
全国Q地図では、MapLibre Style Specification(style.json)を指定してレイヤを読み込むことができます。
MapLibre Style Specificationは、地図のスタイルを定義するJSON形式の仕様です。データソースの指定、レイヤの定義、色や線幅などのスタイル設定を1つのJSONファイルにまとめることができます。
この機能により、以下のことが可能です。
- MVT(Mapbox Vector Tile)形式のベクトルタイルをレイヤとして表示
- ベクトルタイルのスタイル(色、線幅、ラベルなど)をstyle.jsonで指定
- 複数のレイヤを含むベクトルタイル地図の表示
「みんなのQ地図」機能において、style.jsonのURLを指定することで、スタイル付きのベクトルタイルを全国Q地図に追加して閲覧できます。国土地理院の最適化ベクトルタイルや、自作のベクトルタイルなど、様々なMVT形式のデータを利用できます。