全国道路構造物マップシリーズについて

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全国橋梁マップ 全国トンネルマップ 全国シェッドマップ 全国大型カルバートマップ 全国横断歩道橋マップ 全国門型標識等マップ

※地図ページ左上の「地図」>「全国Q地図」>「各種地理情報」>「道路構造物マップシリーズ」から、表示するレイヤーの変更が可能です。

全国の道路法上の道路にある6種類の構造物「橋梁」「トンネル」「シェッド」「大型カルバート」「横断歩道橋」「門型標識等」の名称、完成年度、延長などの各種情報が閲覧できる地図で、おそらく、日本で一番多くこれらの構造物が記載された地図です。

全国の道路管理者が整備したデータを独自に入手し、地図上にプロットしたものです。

この全国道路構造物マップシリーズは、地理院地図のソースコードを利用して個人が作成している「全国Q地図」のコンテンツとして2021年3月21日に公開を開始しました。

注意 この「全国道路構造物マップ」は、国土交通省が2021年8月に公開した「全国道路構造物情報マップ~損傷マップ~」とは別サイトです。名称が似ていますが、本サイトの方が運営開始は先です。

マップの更新履歴

2021.3.21公開開始
2021.4.17・レイヤ名を「2019年度全国〇〇マップ」→「2018年度全国〇〇マップ」に訂正(2018年度までに実施した点検結果を反映したデータであるため)
・トンネルマップの位置を修正
・測地系の変換を行った構造物について、Googleストリートビュー・マップへのリンクが正しく生成されるよう修正
・動作速度の改善
2021.6.26・全橋梁について、経緯度と所在市町村の情報を突き合わせ、修正を行いました(自動処理)。

掲載している道路構造物について

道路構造物の種類

以下の6種類の道路構造物が掲載されています。

道路構造物の種類説明掲載数イメージ
橋梁いわゆる「橋」のこと。高架の道路を含む。
※長さ2.0m以上のものに限る。
約72万
トンネル古いものは隧道(ずいどう)と呼ばれている。約11,000
シェッド落石や雪崩から道路を守るために作られた、道路を覆うような構造物。洞門、覆道、覆工、シェルター、雪覆いなどとも呼ばれる。約3,500
大型カルバートカルバートとは、道路の下に別の道路や水路などを通すため、地中に埋設された、トンネルのような構造物。高速道路の盛土区間に多く見られる。
※「大型」とは、内空に2車線以上の道路を有する程度の規模を指す。
約8,700
横断歩道橋道路などを歩行者が横断するために作られた橋。約12,000
門型標識等門型(道路の両端に支柱があり、道路の上を横断して作られた)道路標識や道路情報提供装置(収集装置含む)約17,000
掲載されている構造物

対象となる道路

道路法第2条第1項に規定される道路、すなわち、高速自動車国道、一般国道、都道府県道、市町村道の構造物が対象です。

したがって、林道、農道、臨港道路、私道などの道路に存在する道路構造物は掲載されていません。

また、道路の管理区域から除外された区間(廃道となった区間)の構造物も掲載されていません。

市町村道として認定されているモノレール、駅の自由通路などを除き、鉄道の構造物も掲載されていません。

道路法(抜粋)
(用語の定義)
第2条
 この法律において「道路」とは、一般交通の用に供する道で次条各号に掲げるものをいい、トンネル、橋、渡船施設、道路用エレベーター等道路と一体となつてその効用を全うする施設又は工作物及び道路の附属物で当該道路に附属して設けられているものを含むものとする。
(略)
(道路の種類)
第三条 道路の種類は、左に掲げるものとする。
 高速自動車国道
 一般国道
 都道府県道
 市町村道

掲載している情報(項目)について

クリックしたときに吹き出しで表示される情報の説明です。

項目説明
タイトル道路構造物の名称。
よみふりがな。一部、拗音(ようおん)や促音が大きな文字で記載されている場合がある。
例:大肥川橋
  おおひがわきう→おおひがわき
また、地図上への表示は、錯綜を避けるため、一般名詞部分を一部省略している。
例:今宿高架橋
  いまじゅくこうかきょう→いまじゅく
構造物種別橋梁、トンネル、シェッド、大型カルバート、横断歩道橋、門型標識等の6分類。
路線名道路の名称。
完成年(度)基データでは年度となっているが、暦年で記載されている構造物もある。また、大規模な改修が行われた場合、改修年となっている場合もあると思われる。
延長構造物の長さ。
幅員構造物の幅。なお、トンネルについては幅員のデータが整備されていない。
管理者名道路管理者名。
所在市区町村道路構造物がある都道府県、市区町村の名称。
点検実施年度現地で構造物の点検が行われた年度。
※国土交通省が定める統一的な基準により、5年に1度、点検が行われることとなっている。
判定区分上記の点検に基づく、構造物の健全度の判定区分(下表)。
備考原典資料に不備があり、位置の修正を行った場合などにその旨を記載。
リンクGoogleストリートビューとGoogleマップ(空中写真)へのリンク。
※経緯度情報から自動でリンクを生成しています。

※上記の情報(備考、リンクを除く)は、原典資料の情報をそのまま掲載しており、原則、個別の修正は行っていません。

判定区分

区分区分状態
健全構造物の機能に支障が生じていない状態
予防保全段階構造物の機能に支障が生じていないが、予防保全の観点から措置を講ずることが望ましい状態
早期措置段階構造物の機能に支障が生じる可能性があり、早期に措置を講ずべき状態
緊急措置段階構造物の機能に支障が生じている、又は生じる可能性が著しく高く、緊急に措置を講ずべき状態

(国土交通省ウェブサイトによる。)

利用しているデータとその修正について

道路構造物の種類項目原典資料の修正の有無
橋梁位置(経緯度)日本測地系に基づく経緯度となっている管理者について、世界測地系に変換するとともに、原典資料の経緯度と所在市区町村名を基に、全橋梁について簡易なエラーチェックを実施して修正を実施(自動処理可能な範囲でのみ修正を実施し、個別の橋梁について手作業での修正は行っていない)。
※修正に当たっては、国土地理院の「都道府県及び市区町村の東西南北端点の経度緯度」を利用しました。
名称、よみ、構造物種別、路線名、完成年(度)、延長、幅員、管理者名、所在市区町村、点検実施年度、判定区分原典資料をそのまま掲載。(ただし、市区町村名については一部修正を実施。)
トンネル位置(経緯度)原典資料の経緯度と所在市区町村名を基に、全トンネルについて簡易なエラーチェックを実施して修正を行うとともに、一部抽出して目視点検を行い、確認された誤りを修正。
修正は、地理院地図とGoogleストリートビューを基本に、補助的に国土地理院空中写真、都市計画基図、市区町村認定路線図、土木事務所管内図、民間Web地図、その他各種Webサイトを利用。
2021年4月17日以降、利用者からの指摘を基に、当Webサイト管理者において上記資料を参照した修正を実施中。
名称、よみ、構造物種別、路線名、完成年(度)、延長、幅員、管理者名、所在市区町村、点検実施年度、判定区分原典資料をそのまま掲載。(ただし、市区町村名については一部修正を実施。)
シェッド全項目原典資料をそのまま掲載。
大型カルバート全項目原典資料をそのまま掲載。
横断歩道橋全項目原典資料をそのまま掲載。
門型標識等全項目原典資料をそのまま掲載。

※原典資料 国土交通省資料(令和元年度 道路メンテナンス年報等の作成に向けたデータ整理・検討結果)(平成30年度までに全国の各道路管理者が実施した道路構造物の点検結果が反映されたデータ)ただし、静岡県管理橋梁については、上記資料に多数の誤りがあったため、国土交通データプラットフォーム掲載のデータ(2021年4月9日ダウンロード)を利用。

位置のズレについて

原典資料を詳細に確認したところ、経緯度情報に以下のような誤りが見つかりました。道路構造物マップ作成に当たって、一部、修正を行ったものもありますが、利用に当たっては十分御注意ください。

測地系のズレ

原典資料(特に橋梁)において、管理者によって、経緯度が日本測地系に基づくものとなっている場合がありました。

※日本測地系とは、2002 年 3 月まで用いられていた測地系で、現在用いられている世界測地系と400m程度(地域による)のズレがあります。

全国Q地図における修正状況
橋梁 気付いた範囲で修正(管理者単位)(詳細は後述のとおり)
トンネル 可能な限り修正(構造物単位)
その他の構造物 修正なし

橋梁の修正状況について

以下の自治体が管理している橋梁について、日本測地系→世界測地系への変換を行っています。

 東京都、島根県、岩手県、岡山県、福岡県篠栗町、東京都奥多摩町、静岡県下田市

なお、橋梁の測地系変換については、管理者単位で行うこととしているため、同じ管理者でも世界測地系と日本測地系が混在している場合には、測地系のズレが残っています。このような場合には、「全ての構造物を日本測地系で表示」、「全ての構造物を世界測地系で表示」レイヤーを適宜切り替えて御利用ください。

※測地系変換は、以下のサイトを参考に簡易な計算式を用いて行っています。
 参考:徳島県立博物館師匠の散歩 Grandmaster Wanderじゃらん

測地系変換により、正しい位置に表示できている事例(東京都管理橋梁)
測地系変換の例(東京都管理橋梁)
測地系が混在しており、正しい位置に表示ができない事例(福島県管理橋梁)

経緯度のデータ変換誤りによるズレ

原典資料において、以下のような経緯度の「度分秒」と「十進法度単位」の取り違えによるズレがありました(特に、大分県管理トンネル)。

 鶴御崎トンネル 32°33′18″ 131°34′30″
※度分秒表記を十進法度単位表記にすると、32.5550° 131.5750°

 鶴御崎トンネル 32°55′50″ 131°57′50″

※念のため、解説ですが、分と秒は60進法です。例えば、32°30′=32.5° です。

全国Q地図における修正状況
橋梁 経緯度と所在市区町村名を基に、全橋梁について簡易なエラーチェックを実施して修正を実施(自動処理可能な範囲でのみ修正を実施し、個別の橋梁について手作業での修正は行っていない)。
トンネル 手作業含め可能な限り修正。
その他の構造物 修正なし。

その他のズレ

上記の他に、原典資料に由来する、単なる記録・入力ミスと思われるようなズレも多数ありました。

全国Q地図における修正状況
橋梁 経緯度と所在市区町村名を基に、全橋梁について簡易なエラーチェックを実施して修正を実施(自動処理可能な範囲でのみ修正を実施し、個別の橋梁について手作業での修正は行っていない。位置の誤りがあるものの、正しい位置が自動処理で推定できない場合は、市町村役場の位置にプロット)。
トンネル 手作業含め可能な限り修正。
その他の構造物 修正なし。

位置の誤りの御指摘について

トンネル

簡易なエラーチェックと目視点検により全国Q地図管理者において可能な限り修正を実施していますが、まだ誤りが残っていると思われます。誤ってプロットされているトンネルにお気付きの際は、是非、ポップアップ画面下部の「報告(位置の誤り)」をクリックして、Googleフォームから御報告をお願いします。→2024.07.13 報告受付を終了しました。ありがとうございました。

トンネル以外の構造物(橋梁、シェッド、大型カルバート、横断歩道橋、門型標識等)

トンネル以外の構造物については、個々の位置の修正は行わないこととしております(数が膨大で、個人では対応できないため)。何卒御了承願います。

なお、トンネルを含め、位置以外のデータ(名称、延長等)については、原則として修正は行わず、道路管理者が整備した原典資料のまま掲載することとしております。(特定の道路管理者が管理する道路構造物において、多数の誤りが見つかった場合などは、この限りではありません。)

楽しみ方

地図に名前が載っていなくても、現地に橋名板がなくても、橋の名前が分かる!

こんな小さな橋にも名前がある!(福岡県那珂川市 九ノ坪橋)

橋の名前から川や谷の名前が分かる!

国土地理院の地形図には谷の名前が書かれていないが、橋の名前から、谷の名前が分かる!(和歌山県森林基本図に記載されている谷の名前と一致している。)

古い橋が見つけられる!

承応2年(1653年)に建設され、今も現役の一の瀬橋(長崎市)

リンク:長崎県ホームページ 一の瀬橋

道路の建設年代が分かる!

国道3号(香椎バイパス)は今から52~53年前、高速道路(九州自動車道)は45~48年前に作られたことが分かる。

地形図にも載っていない、人しか渡れない橋が見つかる!

幅員0.8m、延長27.6mの坂本橋(奈良県十津川村道豆土地谷線)。ストリートビューで見ると、吊橋のよう。

技術的助言のお願い

この地図を更に良いものにするための御助言を是非お願いいたします。特に以下の問題に関する対応策がお分かりになる方がいらっしゃいましたら、是非御助言を賜りたく存じます。

※連絡先はこちら

【解決済み】動作(表示速度)の改善

画面上に表示するポイントが増加すると動作が遅くなってしまうため、動作を改善する方法。
※ベクトルタイルはgeojson形式で作成しており、例えばトンネルマップの場合、zoom level 10で作成しています。

10/886/410のファイル
https://mapdata.qchizu.xyz/vector/mlit_road2019/bridge/10/886/410.geojson
style定義ファイル(国土地理院のstyle-dot-js-specに基づくもの)
https://mapdata.qchizu.xyz/vector/mlit_road2019/style_mesho_yomi.js

→ふじぽよ@mfuji810 様から御助言を賜り、改良を実施いたしました。厚く御礼申し上げます。

【解決済み】Googleストリートビューやマップへのリンク

世界測地系への変換を行った構造物において、Googleストリートビューやマップへのリンクが変換前の経緯度に設定される問題の解決策。

→ふじぽよ@mfuji810 様から御助言を賜り、正しく表示されるようになりました。厚く御礼申し上げます。(2021/04/17)